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2020/10/26 LABO

Web会議用マイクを比較してみました

このページでは業務と関係があるようでないようなこと、社内で試してみたり検証してみたことを紹介しています。
ニュース一覧のカテゴリを「LABO」として、不定期で色々な物を試したり検証したりしていきます。
(感想や意見はあくまでも主観ですので、実際に購入等の検討をされる場合はご自身の目で必ずお確かめ下さい。)

検証の第1段として、今回は「Web会議用のマイク」について検証した内容をご紹介します。

■対象とする読み手
・既にWeb会議の経験がある方
・多対多のWeb会議や多数のパネラーがいるウェビナーの準備・運営をされる方
・音質に拘りたい方
・何か凄い感を出したい方


■検証内容
市販されているWeb会議用マイクスピーカー、オーディオインターフェース(ミキサー)+コンデンサーマイクの組み合わせで
音質がどの程度違うのか?を実際に録音して比較する。


■想定される利用シーンを考える
マイク別で利用シーンを考えてみる

■検証者
音響機器に関しては素人です。購入時も口コミに頼るレベルです。
専門知識はほぼ皆無ですので、主観で検証結果は述べますのでご了承下さい。


【検証の背景】
新型コロナウイルス感染症の影響で、Web会議を利用する機会は相当に増えていると思います。
利用頻度が高い方は、ほぼ日常になってしまっているぐらいではないでしょうか。

Web会議では対面式の従来方法とは違い、特有のストレスもあります。
その中でも特にストレスになるのが「音」に纏わる部分が大きいと私は感じています。
声の途切れや雑音、環境音を拾って発言者の声が聞こえない…等々。様々です。

「映像の途切れ」より「音(声)の途切れ」の方が、ストレスを感じることが大きいのでは?と思います。
また、殆どのWeb会議サービスでは、自身のカメラ映像は会議中でも常に確認ができますが、
声の確認はWeb会議前のテストぐらいで、会議中にどう相手に伝わっているかわからないのが現状ではないでしょうか。

マイクによって集音力やノイズカット、音質がいいものなど様々な種類があります。
上記でも述べたように、会議を少しでもストレスなく円滑に進めるためには、マイクはとても重要ではないかと思います。
また、参加者が増えるほど、会場の規模が大きくなる程にマイクの配置・構成は難しくなると思います。
今回の検証では、用意したマイクの音質の比較と大規模な会議でも活用が可能な構成を考えていきたいと思います。

【検証するマイク】
検証で使用するマイクは下記の4つです。上2つはオーディオインターフェースを使用しています。
・AKG C5 コンデンサーマイク
・audio-tecnica AT2020 コンデンサーマイク
・YAMAHA YVC-300
・YAMAHA YVC-200

※オーディオインターフェースは比較的安価で高機能な下記の機材を使用しています。
・ZOOm LiveTrak L-8



【検証環境】
約3.0m四方の比較的狭い会議室で画像のようにマイクをセッティング。
雑音が入らないよう周りに人がいないベストな環境で検証しています。


発話者はこの距離でコンデンサーマイクに向かって発話しています。
YAMAHAのマイクスピーカーは実際の会議を想定してテーブル中央に配置。



【検証!!】
4つのマイクで録音してみました。実際の音声は下記のyoutube動画をご覧下さい。

※集音能力が各マイクで異なるため、動画編集時に音量レベルを合わせています。

いかがでしょうか?

コンデンサーマイク2本の差はそれほどないのではないでしょうか?音もクリアで聞き取りやすい印象です。
(私には殆ど違いがわかりませんでした…)
また、世間でも評判がいい「YVC-300」も評判通りかなりいい線いっています。
「YVC-200」については、流石に素人でも若干声ににごり?というか軽い感じな事がわかります。
しかしながら通常のWeb会議であれば十分なレベルですね。
※検証時は雑音が殆どない環境で実施しているため、実際に使用する場合は雑音がかなり入ると思われます。

皆さんがWeb会議で普段聞いている相手の声と比較していかがでしょうか?
実際には環境や回線の状況もあるのでマイクだけでは語れませんが、マイクによってもかなりの違いがありそうです。

【想定される利用シーン】
無指向性マイク(YAMAHA マイクスピーカー等)
通常のWeb会議(少人数が1箇所に集まる)では、無指向性マイクスピーカーで必要十分だと思います。
YAMAHA製品のように音質がいいものを選択すれば、お互いにストレスを感じにくく、会議に集中できると思います。

オーディオインターフェース+コンデンサーマイク
こんな大掛かりな機械が必要な場合って?それは、多対多の団体同士がWeb会議を行う場合でしょうか?
三密を避けるために広い会場で…しかも一人ひとりの間隔は空けています。
こういった場合は、通常のWeb会議用のマイクスピーカーでは発話者からマイクまでが遠すぎて声が拾えません。
また、集音能力が高いため製品によっては環境音を相当に拾ってしまいます(配布資料の紙をめくる音とか…)。
※実際に参加者として聴く機会がありましたが、環境音が酷く発話者の声も聞き取りにくい状況でした。

そんな状況の場合にこの構成が使えると思います。司会者は勿論参加者分のマイクを準備できれば、
上記の検証で録音した音質で相手に音声を伝えることができます。
また、オーディオインターフェースに接続するマイクは汎用品が使えるので、選択肢の幅が相当にあります。
ただ注意すべき点としては、マイクスピーカーと違いマイクとスピーカーを別々に設置する必要があります。
設置位置や向き、環境によってはハウリングを起こす可能性もあるので、十分な注意が必要です。

気になるコスト面については、オーディオインターフェースもピンきりの印象です。
今回検証に使ったZOOM製は安価で高機能でした。
マイクのグレード、本数にもよりますがこれらの一式と、少々高価なマイクスピーカーとそれほど差はないように思います。
別途スピーカーの準備が必要ですが、これもそれほど拘らなければ安価で選択肢は多いと思います。

あくまでも上述しているものは想定する利用シーンです。実際の利用はまだの状況です。
今後、実際にこれらの機材一式を試す機会があるため、使用感のレビューをできたらと思っています。

第1段の検証「Web会議用マイク」については以上です。
今後も他のネタを不定期で掲載していければと思っています。
引き続き愛河調査設計をよろしくお願いいたします。
 

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